先日、ふとテレビをつけたら、音楽関連のドキュメンタリーが始まろうとしているところでした。
ナビゲーターは西田ひかるさんで、ヨーロッパ数カ国を周る取材をするところで、なぜか「左手」に関するコメントをされていました。
番組は「奇跡のピアニスト」で、北海道の放送局がある高齢ピアニストにスポットを当てているものです。
TBS | 「奇跡のピアニスト」
http://www.tbs.co.jp/program/kisekinopianist.html
主人公の館野さんは、コンサート中に脳卒中で倒れてしまい、その後のリハビリでも右手が演奏できるまでは回復しなかったそうです。
そんな彼に、おなじ演奏家である息子さんが左手だけで演奏できるピアノ曲の楽譜をプレゼントしたそうです。
調べていくうちに、「左手だけで演奏できる曲」または「左手だけのために作られた曲」が存在していることがわかりました。いろいろな理由で演奏のための右手を失った人のために、多くの作曲家が作品を残していたのでした。
また、左手だけの演奏は、両手のそれとは少し異なり、より旋律や伴奏といった曲の構造が伝わりやすく、むしろ感情豊かでストレートに表現できるようになったそうです。
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さて、自分に振り返ったときに、子供のころからずっと打楽器に触れて音楽を楽しんできたのですが、実は時々、自分の片腕が利かなくなって、スティックがもてなくなったり、突然音が聞こえなくなったりする夢を見ることがありました。
目が覚めて、その夢のことを思い出すととても悲しく、つらくて、実際に直面したら自分はどうなるんだろう、と考えますが、とにかく何らかの形で音楽に関わっていたい、ということだけははっきりとしていました。
もしかしたら、プレイヤーとしての道もあるかもしれない。そんな風に考えされてくれる番組でした。