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2月12日(日)に、千葉幕張メッセ「幕張イベントホール」にて、創価ルネッサンスバンガード「第10回ビクトリーコンサート」が開催されました。このコンサートは、毎年チケットを入手するのが難しく、ホームページで申し込んだりするのですが、観たいのに観れない、という方が多いそうです。前日に公開リサーハルをされていて、当日来れない方やご家族の方に披露されていると伺いました。知人のおginさんも前日リハをご覧になったそうで、「隙のない、まるでミュージカルのようにストーリー展開」をしっかり堪能されたご様子でした。 私は、バンガードのメンバーさんお持ちの分を、伝をたどって手配していただきました。感謝です。以前いたバンドのメンバーも数名くる予定だったということで、その選に漏れた方1名をお誘いして、席に着きました。 ビクトリーコンサート会場入り口

コンサートは大きく3部構成になっており、バンガードのみではなくゲストステージも用意されていました。ゲストは毎年違うところが出演されているように思います。私は2年前のコンサートを観たのですが、そのときも別のゲストがいらっしゃったと記憶しています。 始まる前に、司会のお二人が出てきて、ご挨拶しつつ、前説のような楽器紹介がありました。ブラス、パーカション、カラーガードの順に、1人ずつ演奏演技の披露がありました。 コンサート会場
【1部:Selection from the “West Side Story”】 バンガードのメンバーを中心に、ブラスセクション、打楽器セクション、ガードセクション、さらには友情出演ゲスト(バイオリン、ボーカル、ダンサーなど)で、ストーリーになぞらえながら代表的な曲を演技されました。ダンサーのみのところは生演奏ではなく映画の音を使っていたりで、場面(曲)転換とともに、色合いが変わって見た目にも音楽的にも「次はなんだろう」と思わせるショーでした。 【2部:ゲストステージ】 銚子市立銚子高等学校吹奏楽部「LION KING BROADWAY SELECTIONS」 吹奏楽編成のマーチングバンドで、木管楽器の数も多かったこともあって、音色がとても豊かなショーでした。また、演奏だけでなくコーラスを随所に加えて、ライオンキングの雰囲気をより表現しようとしていました。選曲と構成もストーリー展開にあわせてあり、ライオンキングを観たことがある人にはすんなり入っていくショーでした。クライマックスでは、ミュージカルで使われていた動物たちを模した手作りプロップによる演出で幕を閉じる、高校生らしい元気な演奏演技だったと思います。 「華楽!特奏隊」with「横濱音泉倶楽部」 「音泉倶楽部だよ 全員集合!」 5人のプロミュージシャンとビッグバンドスタイルのアマチュアバンドによる、歌って踊ってのショーでした。ボーカル&MC役が観客を巻き込んでの演出だったのですが、ちょっとひっぱりすぎた感じがあり、純粋に音楽やショーを楽しむことに注力してもよかったのではと感じました。特に、観客に動作や歌(かけ声)を求めたところは、ソロ演奏のところとかぶっていて、せっかくの演奏が落ち着いて聞けないというのが残念でした。ソロの方をはじめとした演奏はとてもよかったので、なおさらです。 【3部】メインステージ 創価ルネッサンスバンガード・ジュニア 「ジキルとハイド」 数年前に比べて、メンバー数も演奏技術もずいぶんと進歩している印象でした。とくにドラムラインはとてもよかったです。音量やパート間のバランスなど、安定しているように感じました。ブラスも厚みがあって、聞き映えのする演奏でした。 そういう意味では、カラーガードはまだまだのびてくるんだと思います。身体能力とは別に表現力を特に求められるセクションなので、メンバー層の積み重ねが今後花開いていくように感じました。個人的には、ドリル全体が緩慢とした印象がありました。人数が多いこともあり、動かすのにはさまざまな工夫が必要なんだと思います。 創価ルネッサンスバンガード 「In Flight~大空への挑戦~」 本日のメインイベントです。昨年、一昨年と連続して日本一に輝いたため、全日本のコンテストでは招待演奏となったプログラムでした。全日本は見に行かなかったので、この日初めて、今年のレパートリーを観ることができました。 レパートリーはDavid R. Holsingerの「To Tame the Perilous Skies」で、92年にCadets of Bergen County(現在のThe Cadets)が演奏しています。
David R. Holsinger ウェブサイト http://www.davidrholsinger.com/index.html この曲の解説がこちらにあります。 http://trnmusic.com/composers/holsinger.php 音源サンプルもありました。オープニングのイメージが湧くかもしれません。 http://trnmusic.com/sounds/totametheperilousskies.mp3
アメリカ空軍のあるバンド向けに1990年に作られたもので、アメリカ空軍の力の強さをテーマにしていると感じます。ちょうど湾岸戦争のころとタイミングがダブっていて、初演の数ヶ月後に開戦となったそうで、少し心を痛くするところではあります。 ルネッサンスバンガード版のショーですが、以前の印象と変わってとてもよかったと思ったのは、ブラスおよびパーカッションの音色でした。以前はすこしキンキンとした、金属的な感じのする音色の印象があるのですが、今回の演奏ではとても温かい、深みのある音楽に聞こえていました。また、ドリルも走り回るような激しいものというよりは、交差などをうまく用いたスピード感を最小限度の動きでしっかりと表現していたところが随所にみられ、とても見応えがありました。 すこしだけ残念なのが、Cadetsの演出とカブリ気味だったところでしょうか。飛行機(戦闘機)の形を作り、カラーガードがプロペラを持ってまわしながら、機体を旋回させるところの演出が、スタイルと音楽の場所がほぼ同じだったように思います。あれはあれで、ある意味外せない演出なのかもしれません。 コンサート最後
余談ですが、今年のコンサートにBlueDevilsのWayne Downey氏がいらしてました。たまたま休憩時間に会場入り口付近に差し入れを預けにいったときに、スタッフの方々と一緒に客席に上がっていこうとするところに遭遇しました。プログラムの合間に、フロアで紹介されていたのですが、今年初めてビクトリーコンサートにいらっしゃったそうです。今後もすばらしいショー作りに大きく貢献されることでしょう。 ルネッサンスバンガード、来年度もとても楽しみです。みなさん、がんばってください。