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昨年12月にそいんじゃクリスマスライブでご一緒した方から、「こないだすごい演奏をするギタリストをみた」という話を聞いたのがきっかけでした。なんでも、普通に弦をかき鳴らすのではなく、いろんな音色を出すのだそうな。 そういやタッピングというのは聞いたことがあったが、どうやらもっといろいろあるらしい。 ふーんと思っていたままになっていたのですが、先日そのギタリストのライブがあるとのことで、スケジュールのあったほうのライブにお邪魔してきました。 ギタリストの名前は谷本光で、日暮里にあるBar PORTOでソロライブをやっていました。 Bar PORTO http://www.geocities.jp/barporto/ スタート予定時刻の30分くらい前にお店に着いたのですが、すでに彼がアンプにギターをつなぎ、サンプラーを使って音作りのようなことをしていました。店長さんに訪ねると、リハーサル中だとか。GARGERYというスタウト黒ビールをいただきながら開始を待っていました。 10分遅れくらいで、ライブがおもむろにスタートしました。 す、すごい。エフェクタをいれているのもあるが、いったいどれだけの音色を出すんだろう。低音域、中音域、さらにはボディをたたくなどでの打楽器のような効果音のうえに、メロディーが重なっていきます。さらにはハーモニクスまで加わり、まるでフルバンドの演奏なのでした。 また、オリジナル曲のリズム感やメロディーラインが、どうやら私のツボにピッタリだったようです。聞きながらドラムのリズムが駆け抜けていきました。オリジナルでは、一番最初に演奏した「U.M.A.」が印象的でした。 カバーでは、 「涙そうそう」 -- 沖縄の三線の音色を出しながらの演奏 「Amazing Grace」 -- スパニッシュ風アレンジで情熱的に など。 途中の休憩では、即興のフレーズをサンプラーで次々と組み合わせながら、ハウス風のパターンをリピートでならすBGMをならしていました。 ギターにはピックアップが2つあり、ホールとネックの間にひとつ、ボディ内のホールの下あたりにもうひとつ付けてあって、高音、中低音、打音を拾っているとのことでした。 谷本ヒカル DVD さっそくDVDを買って帰り、何度も観ています。このDVDでは、あまりエフェクタをつかった演奏が入っておらず、アコースティックなサウンドになっています。私が観たライブでは、電子機器をうまく活用して、より厚みのある音作りができるようになっているのではと思います。いくつかの奏法を組み合わせ、重ね合わせ、アンサンブルする音色に仕上がっています。これは、実際に聞いていただくのが一番ですし、なんといってもライブで観てもらうのがよいと思います。 谷本光氏のギターはもちろん彼オリジナルの独特なものではありますが、音楽のイメージはPat Methenyです。メロディーの雰囲気やリズム感など、Pat Metheneyを初めて聞いたときの衝撃に似ていました。いつか、谷本光のレパートリーをマーチングバンドのショーにしてみたいです。 ライブ後、谷本氏と少しだけお話することができました。いつの日か、マーチングバンドのショーをプロデュースできたら、ぜひ一緒に演奏もしてもらいたい、みたいな勝手なお話を聞いていただきました。あと、「U.M.A.」を次のアルバムに加えてもらいたいです。そういう声は結構あるとおっしゃってたので、期待大です。