お気楽Music Blog

私の周りにある音楽たち

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先日、川崎で行なわれた東京Phoenixドラム&ビューグルコーのコンサートに行ってきました。これまで、野球場などの屋外や、体育館などの屋内でのパフォーマンスを何度も見てきましたが、いわゆるコンサートホールでの演奏・演技は初めてで、とても楽しみにしていました。そうそう、もうずいぶん前ですが練習見学にもお邪魔したことがあります。 コンサートは2部構成となっており、間に20分の休憩が入りましたが、第1部ではレパートリーそれぞれにストーリーが盛り込まれ、各曲の前後や曲中に簡単なお芝居や効果音などを加えて、第1部全体がつながっているように作られていました。 個人的には、この演出部分と、マーチング(またはドラム&ビューグルコー)としての演奏演技の比重を、より後者にセットしておいたほうが、東京Phoenixらしさやコーの魅力が出ていたのではと思います。細かいところでは、オープナーの一番の盛り上がりのときにカラーガードがステージ上におらず、ビジュアル効果が半減していたように感じたり、セクションやパートでのアンサンブルと一緒に付けられていた演出(たとえばピットパーカッションアンサンブルでのライフル2名の演技など)が冗長的で、緩慢に見えたりと、ステージ構成の演出を追及したために、ドラムコーらしさが観られませんでした。 第2部では、さらにそれが加速した感じがあり、社交ダンスをフィーチャーしたレパートリーなどは、東京Phoenixのショーを期待してきた私にとっては、あまり響かないものになってしまいました。コンサート全体の時間を十分なものにするのに加えたのではという邪推をしておりました。ブラスのプレイヤーの中には、自分自身も演奏し足りないと感じた方もいらっしゃったのではと思います。 もちろん、ひとつのコンサートとして、たくさんの要素が入った、とても贅沢な時間だったと思います。社交ダンスを見にいらした方や、出演者のご家族の方など、幅広い観客が楽しめるコンサートだったと思います。 マーチングが好きなPhoenixのファンとしては、こういうショーを今後も東京Phoenixが活動のひとつに入れていくことになるのでしたら、きっと次はもっとPhoenixらしいものになることに期待しています。Comedyの要素がうまく盛り込まれた演出がピリッと利いているところもたくさんありました。ポップコーン男をほうき隊が追いかけるところなどは、予想ができても見ると笑いがこみ上げてきました。こうした成功パターンを、マーチングショーまたはステージの演出に次々と取り込んでもらえたら、いつものすばらしい演奏・演技をもっとパワーアップしてくれるんだと思います。
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さて、Breakthrough Seatを当てて最前列で見た今回のRENTの感想です。 Breakthrough Seatの話はひとつ前のエントリーをご覧ください。 RENT Japan Tour 2008 にて思わぬプレゼント http://falcon-space.net/modules/wordpress7/index.php/archives/15/ 今回のRENTのキャストですが、とにかくお互いの息がぴったりというか、パフォーマンスに無駄がなく、目を離すスキがないまま、次々と流れるように大好きな曲が歌われていきました。メインキャストはもちろんのこと、アンサンブルメンバーもみなさんとても素晴らしく、とても完成度の高いステージでした。 キャストそれぞれの特長というか得意な部分を最大限に引き出すことができるように、歌い方をアレンジしていたんだと思います。Tom Collins役のAnwar Robinsonは、高いボーカルが美しく、Stevie Wonderを連想させる歌声でしたから、その音域できれいに響くように歌っていました。Broadway版のサウンドトラックの最後に、StevieのSeasons of Loveが収録されていますが、そのイメージに近くて、これはこれで聴き映えのするTom Collinsでした。 Maureen役のChristeine Dwyerは、このRENTがプロデビューだそうですが、あの「Over the Moon」の摩訶不思議なパフォーマンスは見事でした。表情、身振り、間合い、歌など、今まで見た中で一番の「Over the Moon」でした。「La Vie Boheme」のMooningパフォーマンス(Bennyに向かってお尻を出すやつ)もお茶目でかわいらしい演出になってました。 Roger役のHeinz Wincklerは、キャラクター設定よりもかなりさわやかな感じの青年に見えてしまうのですが、Mark役のJedとの声の相性はよかったと思います。Goodbye Loveでのやり取りは、歌がずしんと心に届きました。 RENTにおいてとても重要な役割となるAngel役のKristen-Alexzander Griffithは、かなりフェミニンな感じで、Today 4Uはもうちょっとガツンとした歌い方のほうが好みなのですが、全体通しての演技がはまってました。カーテンコールのとき、最前列にいる私を見つめながら「Seasons of Love」の前半を歌ってくれてた(と思い込んでます)のも、とてもうれしかったですね。 カーテンコールと言えば、私が観た中では「Seasons of Love」をみんなで歌う、というものだったのですが、今回のは「Seasons of Love」縲怐uSeasons of Love B」縲怐uI’ll Cover You (Reprise)」というアレンジで、とてもよかったです。私は千秋楽1回しか見ていないので、他の公演のときも同じアレンジかどうかはわからないのですが、Seasons of Love B」に入ったところでMark役のJedがソロで歌ってくれました。そこでどうも涙ぐんでたみたいです。 カーテンコールも終わり、バンドによるアウトロも終わって、拍手が鳴りやまぬ中、計画していた「Final B」を観客の有志で大合唱となりました。中には、歌詞カードをちゃんと持ち込んでいたり、何枚か用意して周囲の方に配って、一緒に歌ったということもあったみたいです。 もちろん素人ですから、すごいコーラスができるわけではないのですが、とにかくRENTが大好きで、その日のパフォーマンスがとても素晴らしいものだったことを伝えたい、という趣旨のパフォーマンスでした。この様子を舞台袖でキャストやバンドメンバーがずっと聞いてくれていて、とても喜んでもらえているのがわかりました。 この様子をスタッフがビデオに収めてくれています。 Tokyo Rent fans sing to us! http://www.youtube.com/watch?v=eAGh6qlwSH4 始まってしばらくしたら男性と女性でコーラスが分かれるのですが、そこで撮影していたスタッフさん、絶叫です。Roger役のHeinzも自分のページでこのビデオを紹介してくれていて、

On out final night in Tokyo something amazing happened: the whole audience stayed behind till after the outro music was done, and then they proceeded to sing to us the finale song! It was awesome.

と、とても喜んでくれたようでした。 私は行かなかったのですが、終演後もキャストがファンと直接会ってお話ししたり、写真やサインをくれたりと、とても素晴らしい時間だったようです。 とても長くなってしまいましたが、今回のRENTは、全員のパフォーマンスが本当に素晴らしくて、観ていて笑わずにいられないところや、涙が止まらないところなど、見ごたえ十分でした。歌は、春にNYCで観たのがとても印象深い記憶にあるのですが、舞台のすぐ近くで観ていたせいか、今回の公演は完成度がとても高く、すべてが最初から最後まできれいにつながっているRENTでした。キャストのみなさん、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。 また次に観られる機会があるのを心待ちにしています。