11月23日祝日に、味の素スタジアムで行われたDCJチャンピョンシップを見に行ってきました。この日は朝からとても天気がよくて、風もあまりなかったこともあり、スタジアムの観客席に座っているだけで、汗ばむのでは、というほどでした。いつもはとてもとても寒くて、防寒フル装備で見に行くので、この日もいろいろ持ち込んでいましたが、座ってしばらくしたらコートを脱ぎ、ジャケット脱ぎ、というくらいの日差しでした。 DCJ Championship会場の味の素スタジアム 11:30からスタートしたチャンピョンシップ、参加団体は10でした。 エニーキー部門
1:湘南ドルフィンズ 小学生で構成される湘南エリアで活動するバンドです。客席から見ても、小学生だなぁとわかるくらい、子供たちばかりで、おそらく低学年の子供たちもメンバーにいるのではと思います。体格差が結構あるメンバー構成でした。 演奏演技は、小学生ということを忘れるくらい、素晴らしいものでした。本当にびっくりです。「不思議の国のアリス」というプログラムでしたが、カラーガードを中心としたビジュアルアンサンブルが特によかったです。メンバーの練習量と指導者さんの熱意が伝わるショーでした。 2:SENDAI Verdures 全体を通して、変拍子(5拍子や7拍子)が多く使われる曲で構成されたショーでした。この変拍子が生み出す緊張感のある音楽が、プログラムの雰囲気をうまく作っていたと思います。 3:湘南台高校 White Shooting Star おそらく活動のベースは吹奏楽なんだと思いますが、大編成バンドの強みを活かした迫力と見ごたえのあるショーでした。バルトーク作品で構成されたレパートリーの完成度が高く、アレンジやドリルデザイン、コリオグラフィといったプログラム(作品)の要素だけでなく、各プレイヤーの基本動作や姿勢、演技そのものがとてもよくまとまっていたと思います。ぜひこのバンドのコンサートに行きたいです。
ドラムコー部門
4:Imperial Sound 名古屋のバンドで、これまで私が見たショーはすべて構成や完成度、音色など、いつも期待しているバンドです。今年のショーは、ザ・フーのロックオペラ「TOMMY」でした。こういうのは言い出すとキリがないというか、仕方ないことなのかもしれませんが、1990年にDCIでBuleDevilsが「TOMMY」のショーをやっていて、その印象がとても強いため、つい映像や音がよぎってしまいます。プログラムで使っていた曲の進行がBlueDevilsのものととても似ていたこともあり、期待値をあげてしまったところがあると思います。もしかしたら、出版社から出ている楽譜が共通していたのかもしれません。加えて、全体的にダイナミクスレンジがいつもより狭かったのではと思います。 5:Sonic Lancers 埼玉を中心に活動しているドラムコーで、常連さんですが、毎年メンバー数が少なくなっている気がしていて、どうしてもレパートリーやドリルデザインの制約があるのではと思っていました。今年は、そんな心配を吹き飛ばすショーだったと思います。特に中音域、低音域のサウンドが安定していて、シビれました。バッテリーでは、Bass Drumがとても安定していたと思います。そのおかげで、ショー全体が締まっていると思いました。来年も楽しみです。 6:東京実業高校 Phoenix Regiment 常連の高校生バンドで、今年はイギリス音楽をレパートリーにしたショー「Noble Element」を演じました。こちらも、Star of IndianaがDCIで使ったレパートリーとかぶっていて、ついそれと比較してしまうのでしたが、オリジナリティのあるアレンジが随所にあり、聴き映えのあるプログラムだったと思います。ただ、基本動作のばらつきやスカードの乱れなどが気になる部分がちょっと多かったのではと思います。このあたりは、学生バンドの強みになるはずなので、力を発揮できれば素晴らしいと思います。 7:Jokers 京都で活動するJokersの今年のプログラム「Life as a Clown」(道化師として生きる)は、喜怒哀楽で物語を表現しているショーで、Jokersお得意のコミカルな演出はほどんとなく、分厚いサウンドとカラーガードを中心としたビジュアルアンサンブルに圧倒されました。ショーの最初から最後まで、まばたきするタイミングがわからないくらいです。道化師のコスチュームもキュートで、クローザーでの「おしりペンペン」は会場の多くの人の視線を集めたのではないでしょうか。 8:Tokyo Phoenix せっかく取ったメモをふっ飛ばしてしまったのですが、彼らのプログラム「DarkSide」は、人の内面を表現するという難しいテーマにでした。演奏もドリルやビジュアルアンサンブルも、それなりにまとまっている感じはあるのですが、強くアピールするポイントに欠けていて、全体的にぼやけてしまっていたように感じました。バンド内での世代交代などがあるのかなと思って観ていました。 9:Yokohama Inspires 今年の横浜インスパイアーズは、ショーの最初から最後まで、新しいことづくしだったのではないかと思います。ドラムメジャーが立つ指揮台には、カラーガードの一人が上って、ショーのオープニングとともにそこで演技を始めます。プログラム全般を通して、ホーンライン、ドラムラインがダンサーばりのコリオグラフィで観客を魅了してくれました。スピード感あふれるオープナーからエンディングまでノンストップのショー「Spanish Rain」は、ドラムコーのショープログラムの新しい形のひとつになると思います。今後のショーにも期待大です。 10:The Yokohama Scouts 昨年の優勝コーの今年のプログラムは、誰もが知っている曲で構成したとのことで、トゥーランドットやアディエマス「風の神の歌」などがレパートリーになっています。ブラスサウンドがとても厚く、ハーモニーバランスなど、素晴らしい演奏でした。ドリルデザインもある意味外すところなく、これでもか、という美しいムーブメントでした。
今回の会場「味の素スタジアム」のスタンドは、演技フィールドの正面だけをみればそれなりに座席は埋まっていましたが、トータルでみても、観客動員数はもっともっと増えてほしいと思います。現在の状況の中で、素晴らしい会場でチャンピョンシップが開催されているのは事務局の尽力の賜物ですし、参加団体もいろんな工夫をしながら、メンバー募集、練習場所の確保、レベルアップなど、関係者各位の成果が表現された大会でした。来年以降のさらなる発展を祈っています。